日本社会を構成している秩序と規範は、何を根拠にしているのか。さまざまな位相における秩序と規範のあり方、時代のなかでのその変容を探る。古くからの重要な諸概念を問い直し、法意識、経済観、国家観の基盤となった思想を考察する。

内容:「国家」像の変遷 苅部直執筆. ケガレの構造 新谷尚紀執筆. 神話と歴史 金沢英之執筆. 「妹の力」と日本型「女性性」 佐伯順子執筆. イエの変遷 米村千代執筆. 日本人の法意識 新田一郎執筆. 経済の思想 ダヴィッド・メルヴァルト執筆. 思想史と宗教史の、その裏側は 井上章一執筆. 脱国民国家の思想からオルター国民国家の思想へ 芝崎厚士執筆. 『古事記』『日本書記』 福田武史執筆. 慈円『愚管抄』 深沢徹執筆. 荻生徂徠『辨名』 澤井啓一執筆