歌の始原から現代短歌へ。民俗学者であり歌人でもある谷川健一による、日本人の最も伝統的で根源的な表現形式である短歌をめぐる歌論、歌人論、そして自撰歌集を1冊に凝聚。

内容:はるかなる歌よ . わが友―山中智恵子 . 斎王発掘への詩魂 . 夏ぐれと青きひと . 薄暮の「もどろ」 . 山中智恵子の「神ダーリ」 . 異星から来た人 . 有情の極みとしての鬼 . 馬場あき子の風土 . 永久の帰郷者 . 『森の時間』を読む . 時間の主 . 「心はいつも向日葵」の鶴見さん . 向日葵の女王 . 卓上のカステラ . 「未青年」頌 . 畏き人 . 私の好きな歌 . 最後の一首 . 「マグダラのマリア」をめぐって . ある感想 . 不幸の確信 . 小川正子のこと . 再び小川正子のこと . 白い硝子の向こう ほか22編