ジャンルも文学史も、その存在で圧倒し、無効化する作家・町田康。言葉を超越した回路が、ここに立ち上がる。3・11を挾んだ単行本未収録原稿を集成する随筆集。雑誌・新聞発表の46篇を収録する。

内容:紐育へらへら滞在記. 東ベルリンで盆踊. 魔都のカオスを喰らう。. すっとこどっこい道中記。. 旅の退屈・本の退屈. 常識の路上. 堕落への道のり. 寄る辺がない. 芥川のやばみ. 正岡子規のすごみ. 岡井隆の短歌. 言葉のうき輪. 私というのは実際の私です. 手の甲と心の. 猫とその周りの世界. 不滅の音. 音と意味の合一. 人工島に鳴り響いた純粋な詩の魂. まったく愛し合っていない. 心の浪曲. 荒木さんの花と詩. 「うわあ、知らなかった。こんな世界があったのか」-と絶叫. そのとき彼は眠かった。そしてなにより面倒くさかった。のか?. 正義を信じられない人。. 長居駅 ほか21編