歴史と国家のすきまから、世界を見つめた思想家の軌跡。旅の方法、消えゆく歴史をたどる航跡、名もなき人びとの肖像、そして、自分史の中に浮かぶ旅の記憶…。鶴見俊輔の新しい魅力を伝える思考の結晶。

内容:中浜万次郎 . 暗黙の前提一束 . 都会の夢 . ある帰国 . 国の中のもうひとつの国 . グアダルーペの聖母 . エル・コレヒオでの一年を終えて . 北の果ての共和国 . 市民の記憶術 . 文化の胞子/リラ修道院 . 市会堂の大時計 . キラーニーの湖 . 小国群像 . メデルの思い出 . いわきのNさん . 難民を撮り続けたもう一人の難民 . 蒐集とは何か . 『ハックルベリー・フィンの冒険』マーク・トウェーン . 日本人の世界の見方をかえるいとぐち . フェザーストーンとクリーヴァー . わたしが外人だったころ . 水沢の人 . 黒鳥陣屋のあと . 宿直の一夜 . 国家と私 ほか1編