三浦しをんの「冬の一等星」で星と星を細い線で結ぶ映子も、不気味な光を散らす箒星を見た内田百閒も、占星術師ノストラダムスの予言に分け入る澁澤龍彦も、みな心に自分の星を抱いて空を見上げる。美しく輝く35編の星の文学アンソロジー。

内容:星空をながめて 山口誓子著. 天の河 川端康成著. ようか月の晩 宮本百合子著. 七夕祭 鷹野つぎ著. たなばたさま 野上弥生子著. 七夕幻想 安東次男著. 七夕竹 石田波郷著. 星を造る人 稲垣足穂著. ハレー彗星 森繁久彌著. 箒星 内田百閒著. 箒星 金子光晴著. コメット・イケヤ 寺山修司著. 日食 三島由紀夫著. 太陽神ラーの楽園 水木しげる著. 太陽征伐 下村湖人著. 太陽がすごすぎ&美しくって 川上未映子著. 太陽と月 武者小路実篤著. 火星を見る 荒正人著. 火星の運河 江戸川乱歩著. 月と土星〈朗読のために〉 丸山薫著. 水の星 茨木のり子著. 中世の星の下で 阿部謹也著. 天体望遠鏡が怪しい 中村紘子著. 湖畔の星 尾崎喜八著. 星 岡本かの子著 ほか10編