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7月4日は、1863年にルイス・キャロルによって『不思議の国のアリス』の原型となる冒険譚が誕生した日です。

 物語の発端は 1862年7月4日、ルイス・キャロル(本名チャールズ・ラトウィッジ・ドドソン)が、親しくしていたリデル家の三姉妹とともにアイシス川をボートで遡ったピクニックに出かけたことに始まります。この舟遊びの道中、キャロルは特に気に入っていた次女アリス・リデルのために、即興で少女アリスの冒険譚を語り聞かせました。これが後に『不思議の国のアリス』となる物語の原型であり、アリス本人が「書き留めてほしい」と強く願ったことで執筆が始まりました。キャロルは翌日から物語の整理に取りかかり、後に手書き本『地下の国のアリス』を完成させ、さらに加筆・改稿を経て1865年に刊行される名作へと発展しました。 つまり 7月4日は『アリス』誕生の決定的な“物語の始まりの日”として、作品史に深く刻まれています。

 

今日、紹介する一冊は、『「不思議の国のアリス」の誕生』(ステファニー・ラヴェット・ストッフル∥著、高橋 宏∥訳)です。

 

 この本は、ルイス・キャロルが『不思議の国のアリス』を生み出すまでの創作過程と、その背景にある人間関係・文化的文脈を豊かに描き出す作品になっています。中心となるのは、1862年7月4日のボート遊びでキャロルがアリス・リデルに語った即興の物語が、どのようにして世界的名作へと発展したかという過程です。キャロルの数学者としての論理的思考と、写真家としての視覚的感性が物語にどのように影響したか、またヴィクトリア朝の社会風俗や児童文学観が作品の独創性を際立たせたことが詳しく解説されています。さらに、挿絵を担当したジョン・テニエルとの協働、初版本の回収騒動、出版後の反響など、作品成立の裏側も丁寧に紹介。『アリス』が単なる児童物語ではなく、当時の文化・科学・芸術が交差して生まれた革新的作品であることを示す一冊となっています。

2026年 (令和8年)
7月13日(月)
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時間:9:00~20:00
休館:火曜日(毎週)、金曜日(最終週のみ)