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今日はマルセル・プルーストの『失われた時を求めて』第1巻が刊行された日です。
ここから全13巻の完結まで14年の歳月が流れました。
1871年フランスに生まれた作家、マルセル・プルースト。裕福で教養に恵ま
れた家庭に育ち、しかし生まれつきの病弱さをもつ彼が残したこの作品は、
後の作家に多大な影響を与えたとされています。
今日の1冊は「失われた時を求めて スワン家のほうへ:フランスコミック版」
(マルセル・プルースト/作、ステファヌ・ウエ/画、中条 省平/訳)
むかし、この一大傑作と呼ばれる物語に挑戦した知人が「なかなか主人公が
ベッドから出ないんだけど…」と困惑していたことを思い出します。
紅茶に浸したマドレーヌの香りから紡がれていく物語、そんな大長編「失わ
れた時を求めて」の第1巻「スワン家のほうへ」をフランスで原作に忠実に
コミック化したのが、この1冊。本国フランスだけでも10万部売れたそうで
す。それだけ、読んだけども、読みたいけども気軽に手がでない人がいるの
かもですね。
ちなみに隈研吾さん「隈研吾による隈研吾」にもこの作品の一節がでてきま
す。いろんな教養というと堅苦しいかもですが、一見関係ないことが何かに
繋がって形になるのかも、と思いました。物事の入り口として、マンガがそ
のきっかけになるかも!