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本日、8月2日は作家・中上健次の誕生日です。
中上健次は、1946年8月2日和歌山県新宮市に生まれ、紀州熊野の「路地」
を舞台とした小説を数多く描き、紀州サーガと呼ばれる濃密で重層的な作品
群を創出した稀有なる作家です。
1976年には『岬』で第74回芥川賞を受賞し、戦後生まれでは初の芥川賞作
家となりました。
その他の主要作に、『十九歳の地図』、『枯木灘』、『奇跡』などがあり、
1992年46歳の若さで亡くなりました。
今日の一冊は、『中上健次 没後二〇年 別冊太陽 日本のこころ 199』
(平凡社)です。中上健次の没後20年を記念した別冊太陽の巻頭に、柄谷行
人が文章を寄せています。
短い作家人生において中上は多方面に言論を闘わせ、頻繁に国内外を旅し、
猛烈に執筆しました。その創作活動を追う人々が語るもうひとつの物語が、
豊富な美しい写真とともに語られています。