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今日はちらし寿司の日です。
見た目にも華やかで、お祝い事のときなどによく作られるちらし寿司。
その誕生は所説ありますが、江戸時代に岡山で起きた大洪水の際、
備前藩主であった池田光政が、倹約のために布告した「一汁一菜令」がきっかけとい
う説が有力なようです。
食事の際はごはんと汁物と、おかずは一品だけに制限する「一汁一菜令」。
質素を強いられるなかでも、少しでも食事を楽しみたい!
そんな庶民の思いから、一品の中に色々な具材を盛り込んだちらし寿司が生まれたそ
うです。
抜け道として誕生したちらし寿司でしたが、海老や豆、れんこんなど、使われる具材
に縁起物が多いため、お祝い事で食べられるのが習慣になりました。
卵焼きや桜臀部、枝豆など、見た目も色とりどりで、食卓に並ぶだけでお祝いムード
が高まるちらし寿司。
お寿司の中でもひときわ華やかです。
今日は河出書房新社のおいしい文藝シリーズから、
『はればれ、お寿司』(アンソロジー)
を紹介します。
本書は、贅をつくした江戸前鮨、食べるほどにたのしい回転寿司、手作りのちらし寿司、
郷土のおすしなど、「すし」にまつわるエッセイが32篇掲載されています。世界中か
ら愛される寿司の真髄にふれるアンソロジーを、作家それぞれの個性とともにお楽しみ
ください。