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今日は、19世紀フランスを代表する大作家の一人、”オノレ・ド・バルザック”
が生まれた日です。
社会における様々な人間を豊かに描き出し「人間喜劇」という一大文学世界を
築きあげようとしました。
今日の一冊は「サンソン回想録 フランス革命を生きた死刑執行人の物語」
(オノレ・ド・バルザック∥著、安達 正勝∥訳)
代々死刑執行人の家系であるサンソン家。ルイ16世、マリー・アントワ
ネットを処刑することとなった、フランス革命時代を生きた四代目当主
シャルル・アンリ・サンソンに代わり、代々残された手記、記録などを
元に5代目当主から話を聞き取り記された四代目サンソンを軸としたサ
ンソン家の物語。
この本、刊行当初はバルザック一人で書かれたものではありませんでし
た。共著だった頃のバルザックは、まだまだ新進気鋭の駆け出し作家。
そこから押しも押されぬ大作家となった為、バルザックが書いた部分の
み分けられまとめられたものがこの本。想像踊る筆致で描かれた類まれ
なる一家の物語に飲み込まれていきます。