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きょうは“動く宮殿”オリエント急行の営業開始の日です。
オリエント急行はパリからカレー、ウィーン、ブタペストなど東欧諸国を繋いだ豪華旅客列車です。世界中の王侯貴族や政治家、セレブ達がその優雅な旅を楽しみました。
はじまりは19世紀後半。当時のヨーロッパの鉄道旅といえば、車内に砂ぼこりが舞い、乗客は振動に耐え、ときには危険なめにもあうほどでした。
その頃ベルギーの銀行の御曹司であるナゲルマケールスは、米国で乗った寝台列車の虜になっていました。あの便利で贅沢な列車をヨーロッパに持ち込めないかと奮闘し、ベルギー国王レオポルド2世の援助も受けて“国際寝台車会社(CIWL)“を立ち上げます。
その後は贅沢な旅を提供する初の多国籍企業として、ヨーロッパ、アジア、アフリカに事業を広げていきました。
今日の1冊は
『オリエント急行の殺人』(アガサ・クリスティ∥著、長沼 弘毅∥訳)
ある大雪の日、立ち往生していたオリエント急行内で、アメリカの老富豪が殺害された。偶然乗り合わせたエルキュール・ポアロは事件の解決に乗り出すが容疑者全員にアリバイがあって・・・
世界中の人を唸らせた“ミステリーの女王”アガサ・クリスティの古典的名作です。