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10月25日は島原の乱の日です。
1637(寛永14)年10月25日(1637年12月11日)、島原の領民が代官・林兵
左衛門を殺害し、島原の乱が勃発しました。
「島原・天草の乱」、「島原・天草一揆」とも呼ばれるこの事件は、年を
またいだ寛永15年2月28日(1638年4月12日)に終結し、その後、日本は鎖国
が始まります。
従来、厳しい年貢の取り立てに反発した一揆であるとの定説がありましたが、
単なる農民による一揆とする見方では説明がつかず、宗教的な反乱という側面
を再評価する説が出ています。
今日の一冊は『完本 春の城』(石牟礼道子/著)です。
天草生まれの筆者が10数年かけて取材を行い、天草四郎のみならず、反乱に参
加した農民たちの目線で、反乱に至るまでの心の描写まで丁寧に書かれた作品。
取材紀行文「草の道」も収録されており、天草や島原の人々、風景に思いを馳
せながら、じっくり読んでみてはいかがでしょうか。