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今日は、小説家で劇作家でもある三島由紀夫の誕生日です。
三島由紀夫は1925年に東京で生まれました。本名は平岡公威(ひらおかきみたけ)。戦後の日本文学を代表する作家の一人であると同時に、ノーベル文学賞候補になるなど、日本語の枠を超えて、海外でも広く認められた作家でもあります。作風は、修辞に富んだ絢爛豪華な文体、古典劇を基調とした人工性・構築性に唯美的なのが特徴になっています。晩年は、政治的な傾向を強めていきます。1970年、自衛隊市ヶ谷駐屯地(現在の防衛省本省)を訪問し、当時の総監を拘束・監禁。バルコニーで自衛隊員にクーデターを促す演説をした後に割腹自殺を遂げます。この事件は社会に大きな衝撃を与え、国内の政治活動や文学界にも大きな影響を与えました。
今日、紹介する一冊は、『三島由紀夫と楯の会事件』(保阪 正康∥著)です。
社会に衝撃を与えた1970年の三島由紀夫割腹事件。ベトナム反戦、全国学園紛争など反体制運動が高揚した時代、何が彼らを決起に駆り立てたのでしょうか?関係者への綿密な取材を基に、事件の全貌を冷静な筆致によって描かれています。