今日は、日本の女性が初めて参政権を行使した日です。
1946年、戦後初めての衆議院議員選挙で、約1380万人の女性が初めて投票し、39名の女性国会議員が誕生しました。
1925年に、通称『普通選挙法(男子普通選挙法)』が成立されましたが、当時の女性は投票する権利を得ることが出来ませんでした。これに立ち向かうため、婦人運動家の市川房枝を中心に『婦選獲得同盟』が設立され、なんと20年も戦い続けた結果ようやく、女性の参政権を勝ち取ることができました。
実はそれよりも前の時代に、日本ではじめて参政権を勝ち取った高知の女性がいたことををご存知ですか?
彼女は楠瀬喜多さんといって、“民権ばあさん”の愛称で知られています。昨年放送された連続テレビ小説『らんまん』にも楠瀬喜多さんがモデルになったキャラクターが登場しました。
明治11年に夫を亡くした喜多さんは一家の主になり、他の戸主と同じように納税をして投票の条件を満たしているいるにも関わらず“女性だから”という理由で投票を拒否されてしまいます。
これに納得がいかなかった喜多さんは、納税をボイコットし、「きちんと勤めを果たしているのに、女というだけで蔑ろにされている気がする」と女性の参政権について訴え続けました。そしてその2年後、高知の上町町議会ではじめて、女性の参政権が認められたのです。
その後法改正が行われ、再び参政権は男性のみになってしまいましたが、喜多さんは民権運動に積極的に参加し、最後まで女性解放運動を続けました。
今日の一冊は
『話したくなる世界の選挙』
(コンデックス情報研究所∥編集 清水書院)
アメリカ大統領は1年がかりで選ばれる。100年近く投票率90パーセント以上の国がある。選挙に勝った政党には議席数のボーナスがある…。日本以外の選挙って一体どうなってるの?世界の国々の個性的な選挙を紹介します。女性の選挙権についてもコラムが充実しています。