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6月6日は小説家・新田次郎さんの誕生日です。
山を舞台に、”自然”対”人間”をテーマとした山岳小説の分野を切り拓かれたことで知られる作家さんです。
中央気象台で、気象庁の職員として働く傍ら、執筆活動を始めます。山々や気象、地形に関するリアルな描写は、他の作家の追随を許さず、山岳小説の第一人者として活躍されました。登山好きで知られる今上天皇(令和天皇)が愛読される作家であるとも広く知られています。また、歴史小説も執筆され、人気を博しました。
今日、紹介する一冊は、『アラスカ物語』(新田 次郎∥著)です。
フランク安田こと「安田恭輔」という実在の人物がモデルの作品です。明治時代の初め、日本を離れアラスカに向った男。そこで、現地の女性と結婚をし、現地の人々とふれあい、溶け込んでいく。しかしながら、彼は、日本に戻ることなく生涯を閉じることになる。
日本ではほとんど知られていないけれど、アラスカでは有名だという日本人を、新田次郎が綿密な取材と調査で描いた素晴らしい描写の作品になってます。