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7月28日は現代アートの父、マルセル・デュシャンの誕生日
です。工業用品などの既製品をそのまま美術品として展示する
「レディ・メイド」と呼ばれる手法を考えたことで良く知られ
た人物で、後世の創作に大きな影響を与えた人物です。
代表作とされている「泉」は言ってしまえば男性用の小便器
を置いただけの作品なのですが、これを作品として提出された
展示会では「泉」の展示を認めるかどうかという所から議論の
的になり、大きな混乱を呼びました。「泉」は現物が存在して
いない点などから作品にまつわる話が今でも不確定な部分の多
いのですが、デュシャンが仕掛けた「泉」論争は現代アートへ
の第一歩というべき出来事でした。
今日紹介する一冊は『マルセル・デュシャンとは何か』
(平芳幸浩/著)です。
現代アートを手掛けた他にもチェス・プレイヤーとしても活躍
していた、多才なデュシャンの人生と作品を追った一冊になります。