[BookShelf Image]:757
大正10年(1921年)の今日、日本でメートル法を使うことを決めた法律が施行されま
した。そのことを記念して、本日4月11日はメートル法公布記念日に定められています。
メートル法とは、その名の通り、長さをCm(センチメートル)やm(メートル)の
単位を使って表すことを決める法律です。
明治政府は明治18年に(1885年)にメートル条約に加盟し、従来の尺貫法と併用して
国際的な単位であるメートル法を国内に導入しました(1891年)。
しかし、それまで慣れ親しんできた単位を突然変えることは簡単ではなく、特に大工
さんや和服関係者など、仕事で長さをはかる必要がある人たちにとって大変難しいこ
とでした。
このような理由からメートル法はなかなか国内に浸透していきませんでした。
そして、メートル法が導入されてから60年後の1951年。ついに政府は尺貫法を廃止す
る法律を制定し、強制定期にメートル法の完全実施を遂行しました。
それ以降から現在に至るまで、日本では長さの単位にメートル法があたりまえのよう
に使われています。
しかし従来の尺貫法のなごりは日本の様々なところに見られます。たとえば畳の大き
さは910mm×1820mm、1.6562 m²という随分と半端な大きさですが、尺貫法に直す
と3尺×6尺というとてもキリのよい大きさになります。
このあたりからも、慣れない単位に一生けん命適応していった職人さんたちの姿を
窺い知ることができますね。
今日紹介する一冊は、『単位のひみつモノの数え方』(桜井 進/監修)です。
今日紹介したメートルだけでなく、私たちはたくさんの単位と共に暮らしています。
単位を通してモノと人々の社会を考えることができ、視野が広がる本です。