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今では梼原町の文化的施設として欠かせない存在となった雲の上の図書館。
約60,000冊の蔵書を収め、町内の皆さんに利用していただくのはもちろんのこと、町外から多くの観光客の皆さんに訪れていただき、梼原町の文化や歴史、魅力を紹介する役割を果たしています。
2018年の今日、当図書館がオープンするまでは、梼原で本といえば5,000冊程度の長年読み継がれてきた蔵書を持つ小さな小さな図書室でした。
図書室の頃は1人の図書支援員がすべての業務をまかない、貸出や整理、本の取り寄せや図書室便りの作成を行なっていました。
常連さんは数える程でしたが、月に十冊程度の新着本を楽しみにしていただいていました。
3ヶ月に1度の移動図書バスは大変ありがたく、なかなか購入できない新しい小説や実用書を500冊ほどまとめて選書していました。
時折赤ちゃん連れのお母さんが訪れ、読み聞かせをしたりお母さん同士でお話をする姿も見られました。
放課後には小学生〜高校生が立ち寄ることもありましたが、17時には施錠するため退出してもらっていました。
ある年から那須支援員の発案で、町内数カ所の郵便局に図書室の本を置かせていただき、出来るだけ多くの方に読書をしてもらおう、という活動が始まりました。
この素晴らしいアイデアは現在でも形を変えて続いています。
どんな規模であっても、暮らしのそばに本があるということはとても大事で幸福なことです。
小さな町の図書館として、これからも人と人を、人と本を繋ぐ役割を担ってまいります。