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9月26日はイギリスの海賊、フランシス・ドレークがイングランド人として
初めて船での世界一周をした日になります。
大航海時代における世界一周は、人員や物資といった様々な面で莫大な
資金が必要な事業であり、世界で最初に世界一周を行ったマゼランの艦隊
は、スペイン王による援助の下で作られた艦隊であり、国の事業といえる
ものでした。
ドレーク船長の場合は海賊ではあるものの、私掠船と呼ばれる海賊であり、
所属する国とは敵対している国から略奪を行い、分け前の幾らかを国へ納める、
いわば国公認の海賊といったものでした。
世界一周を行う際はエリザベス女王を始めとした出資者が存在しており、略奪
の成果次第で配当金のある、融資を受けた形での世界一周だったようです。
世界一周の結果としては、五隻の艦隊で帰ってこられたのは旗艦のドレーク船長の
船のみだったようですが、得た利益は出資額の何千倍もの額だったようで、イング
ランド王室はこれで得た配当金のみでこれまでの債務を消した上で利益を得られる
ほどだったそうです。
今日の一冊は、『海賊の歴史』(フィリップ・ジャカン/著、後藤淳一、及川美枝/訳)
です。
ドレーク船長を含む、古今東西の海賊の歴史を豊富な図版と共に紹介した一冊になって
います。