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1月16日はアメリカで禁酒法が制定された日になります。1920年の制定から
1933年に廃止されるまでの十三年間、アメリカでは酒類の売買や提供が全面的
に禁止されました。お酒を排除することで社会を改善できると思っての法律
ではあったものの、これがかえって非合法な取引を横行させるきっかけとなって
しまい、マフィアの躍進を招いたほか、隣国でのアルコール売買を促進させる
ことになり、本来であればアメリカが得られたお酒の売上や税収などが失われる
ことになりました。
悪法として歴史に名を遺すことになった禁酒法ですが、宗教的な観点からもア
メリカではアルコールを乱用するべきではないという考えが根付いているそうで、
国としての禁酒法が廃止された現在でも、街によっては禁酒を続けている場所も
あるようで、その影響の強さが伺えます。
今日紹介する一冊は『ウイスキー 琥珀の誘惑に身を任せる愉悦』(諸橋宏/編)
です。五大ウイスキーの一つに数えられるカナディアンウイスキーはアメリカの
禁酒法時代に成長したウイスキーで、本書ではカナディアンウイスキーを含めた
様々なウイスキーを分かりやすく解説しています。