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2月23日は大僧正、行基が入滅(仏教用語での釈迦や高僧の
死没のこと)した日になります。旧暦の天平21年2月2日を現在
の暦に直した場合、2月23日にあたるようです。
民衆に広く仏教の教えを説いて回った人物で、それに併せて
困窮している人たちを救済するための治水や土木工事などの
インフラ整備を指導したと言われています。
行基の行った業績の中でも特に有名なのが奈良の大仏として
親しまれている盧舎那仏坐像の建立に携わったことです。行基
は民衆から大きな支持を得ていた僧侶だったため、勧進(寄付)
をする人も多く、大仏の建築に大きな貢献を果たしました。
今日紹介する一冊は『火の鳥 鳳凰編』(手塚治虫/著)です。
火の鳥シリーズの第4巻にあたり、大仏が建立された時期の
奈良時代を舞台とした一作です。作中では大仏建立事業の
負の側面が強く描かれていますが、大仏が作られた時代背景
は鮮明に描かれている名作ですので是非読んでみてください。