[BookShelf Image]:308
全国経理学校協会(現 全国経理教育協会)が2004(平成16)年に制定。
1873(明治6)年のこの日、日本最初の簿記の本である『帳合之法』が発行された。
今日の一冊は、『学問のすゝめ』(福澤諭吉/著)
福澤諭吉はこれからは資本主義の世の中が来ることを予見し、
アメリカから持ち帰った簿記書を翻訳して『帳合之法(ちょうあいのほう)』を
刊行した。『学問のすゝめ』と『帳合之法』はほぼ同時並行的に執筆された。
研究者によると、『帳合之法』は一般にはほぼ知られていないものだが、
『学問のすゝめ』の具体例として理解されている。
福澤は、企業活動が江戸時代のまま推移していることに不満をもっていた。
そのような状況では外国との競争に勝つことができない。
新しい観点に立った実業を推進しなければ日本の独立を確保することは難しい。
大福帳式の簿記を西洋簿記に変えるのもひとつの方法である。
従来の商人や職人にまかせるだけでなく、武士の身分にあった人びとがもっと実業の世界に進出することを期待した。