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1926年6月3日、米国ニュージャージー州にユダヤ系移民の子としてアレン・ギンズバーグは生まれました。
後に彼は独自の文体で詩を綴り、近代的な世界から転換を図るヒッピームーブメントの開祖として讃えられる事になります。
第2次世界大戦後のアメリカを席巻し、現代にまで影響を及ぼす”ビートニク”という文化思想は、どういったものだったのでしょうか?
ギンズバーグが活躍する事になる1950年代アメリカでは、それまで若者たちが抱え込んでいた反抗精神を原動力にするアートがたくさん生まれました。
”かっこいい不良”を体現したジェームズ・ディーンの青春映画や、リズムとメロディーの限界を突破したチャーリー・パーカーのジャズ演奏。
絵画の常識を覆したジャクソン・ポロックのアクションペインティングなどなど。
そしてギンズバーグ他ビートニク詩人たちは、主に詩の朗読を通して言葉で人々を先導しました。
文明社会を否定し、無邪気で奔放な人間らしい生き方に返ろう。アメリカ人としての開拓精神を呼び起こし、魂を解放しよう。
その活動に当時蔓延していたマリファナやドラッグが加わり、一種独特なアンダーグラウンドカルチャーが形成されたのでした。
この世代以降、時代が移り変わる事はあっても、常に為政者たちを脅かす反抗するアートが消える事はありませんでした。
この機会にぜひ、あなたの本能を呼び覚ますビート詩人たちの詩を「朗読」してみてはいかがでしょう?