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8月6日は広島平和記念日です。
第二次世界大戦中の1945(昭和20)年8月6日15時17分、広島に原子爆弾が投下され、多くの人々の命が失われました。
その犠牲となった人々の霊を鎮めるため、また原爆の恐ろしさを忘れないように、核兵器断絶の願いを込めた式典などが行われます。
今年は新型コロナウィルスの感染予防のため、平和記念式典の規模は縮小されますが、平和への想いは強く、世代を超えて引き継いでいかれます。
今日の1冊は「8月6日のこと」(中川ひろたか/文、長谷川義史/絵)です。
「私」の母が体験した話として語られるこの物語りは、広島で軍の仕事に従事していた母の兄(伯父)が被ばくし、亡くなった日のことが描かれています。
原子爆弾という大きな力の前にただただどうすることもできなかった当時16歳の母の想いが痛いほど伝わってきます。
その母も「ことしで82さい」。
この短い言葉で、今は穏やかな瀬戸内海の見える場所で暮らす母の体験を次の世代に伝えていくことの大切さを改めて感じます。