[BookShelf Image]:609
1889年(明治22年)のこの日、東京・木挽町に、初代 歌舞伎座が開場しました。
今日の一冊は『新版 歌舞伎』(河竹 登志夫著)です。
世界無形遺産にも認定されている歌舞伎の、海外での反響についてや、劇場と観客、演技と演出など様々な視点で解説がなされています。
本書によると、初代 歌舞伎座内部は純和風でしたが、外観は意外にも西洋式だったと書かれています。その理由としては『欧化改良』が叫ばれた時代でもあったからだそうです。
その後、1911年(明治44年)11月に歌舞伎座は純日本式の宮殿風に大改装されました。
そして1923年(大正12年)に自火に続いて、関東大震災に遭い焼失し、1925年に第3期歌舞伎座が開場されます。
しかしこの建物は、第二次大戦敗戦前の1945年5月に大空襲により焼かれ、1951年1月に新装開場を果たしました。
そこから60年の歳月を経て、老朽化が目立つようになり、2013年4月、現在の第五期歌舞伎座が開場されました。
第五期歌舞伎座は、当館の設計も手掛けていただいた建築家 隈研吾氏によって設計されています。
火災や戦災に遭うなど様々な変遷はありましたが、代表的な歌舞伎劇場として知られています。