[BookShelf Image]:701
世界初である女性向け週刊誌「Ladies Marcury(ザ・レディス・マーキュリー)」
は、イギリス・ロンドンで1693年の2月27日に創刊されました。
このことを記念して、本日2月27日は女性雑誌の日であると言われています。
Ladies Marcuryは、当時発刊されていた「The Athenian Mercury(ジ・アセニア
ン・マーキュリー)」から派生した雑誌で、恋愛や結婚など、女性の悩み相談を
扱った雑誌でした。見た目は雑誌というよりも新聞に近いようなかたちで、内容
は現代からみてもかなり斬新なものだったようです。「Ladies Mercury」という
言葉が現在でも女性の悩み相談の代名詞になっていることを考えれば、当時この
雑誌がいかに革新的であったかということがうかがえると思います。
ところで女性雑誌には、その時代の女性が関心を寄せる事柄が映し出されます。
ファッション誌であれば、女性のトレンドに隠された歴史社会学的な流れを見る
ことも可能でしょう。
本日紹介する
『女性雑誌とファッションの歴史社会学』(坂本 佳鶴恵/著)は、
女性雑誌をそういった切り口で分析する一冊です。
戦前から戦後、そしてジェンダー規範が問題視されるようになってきた昨今の
中で、「女性」雑誌は一体どのような役割を担ってきて、そしてこれからどこへ
向かうのでしょうか。
是非、皆さんもこの本と一緒に考えを巡らせてみて下さい。