[BookShelf Image]:717
2月28日は織部の日です。
1988(昭和63)年に、岐阜県土岐市が制定しました。
1599(慶長4)年のこの日、千利休亡き後の豊臣秀吉の茶頭だった古田織部が、自分で焼いた茶器を用いて京都の伏見で茶会を開いたことに由来します。
この茶会で用いられた器が「織部焼」と呼ばれるようになりましたが、その意匠は「左右非対称の美」や「破格の造形」と称されるように、不均衡さの中にある美しさが魅力と言われています。
今日の1冊は「茶道美談」(熊田葦城/著)です。
この本は、大正時代に出版された戦国武将や豪商の茶道に関する逸話集を現代語訳したものです。
戦国時代、茶道に精通していることが一流の武人の証であると言われていたとか。
古田織部はもちろんのこと数々の武人たちの感情豊かなエピソードを読むと、歴史上の人物が一人の人間として身近に感じられる気がしてきます。