[BookShelf Image]:725
『サイバーパンク』というSF小説のサブジャンルをご存知でしょうか?
近年では漫画や映画で一世を風靡した『攻殻機動隊』や『アキラ』など、近未来を舞台としながらも単なる空想物語ではなく、現代と地続きのリアルなテクノロジーや社会背景を描写する小説群です。
そのサイバーパンクの始祖と言われるウィリアム・ギブスンが、1948年の今日、アメリカで生まれました。
『クローム襲撃』という短編でまずはSFファンの注目を浴びたギブスン。何と言っても今までになかった疾走感に溢れる文体が特徴でした。
様々な未知の造語を散りばめ、まさに目眩がするような読書体験を持ってもはや古臭くなっていたSF小説の次元を突破したのでした。
そんなギブスンがもっとも影響を受けた作家は、ビート文学で同じく1950年代のアメリカで文学の常識を打ち破ったウィリアム・バロウズであることから、時代やジャンルは違えどその表現方法の共通点、ドラッグを始めとした生々しいストリートカルチャーと批判精神の持ち主であることがうかがえます。
図書館2階、ライブラリー4『未来のおもい』にはサイエンス・フィクションの棚があり、ギブスンを始めとしたSF小説の系譜を感じていただけます。
この機会にぜひ、ご一読ください。