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「和菓子の日」は、昭和54年(1979)に全国和菓子協会が制定したもので、
そのルーツは「嘉祥(かじょう)」という行事にあります。
菓子が主役の行事で、江戸時代には公家や武家から庶民まで厄除招福を願って菓子を食べました。
西暦848年(承和15年・嘉祥元年)の夏、疫病が流行ったので、
仁明天皇が御神託に基づいて、6月16日に16の数にちなんだ菓子、餅などを神前に供えて、
疫病を除け健康招福を祈誓し、「嘉祥」と改元したという古例にちなみます。
今日、ご紹介する一冊は
『懐かしいお菓子 武井武雄の『日本郷土菓子図譜』を味わう』
(伴田 良輔/著、今村 規子/著、山岸 吉郎/著、河西 見佳/著)
みんな大好きだった、甘くてやさしい味の、あの饅頭、煎餅、羊羹…。
昭和の童画家が密かに綴り、戦火を逃れた図譜から、各地で長く
愛されてきたお菓子の絵全169点を一挙公開。
水彩画としても秀逸、和菓子の記録としても第一級資料となる貴重な1冊なのです。