[BookShelf Image]:884
今日は、長崎原爆の日です。
世界初の原子爆弾が広島に投下されてから3日後の8月9日。
午前11時ころ、米軍のB29爆撃機がプルトニウム原爆「ファットマン」を長崎市に投下しました。
ファットマンは長崎市松山町の上空500mで爆発。
爆心地から1キロ以内の区域では、すさまじい爆風や熱気により住民のほとんどが即死したといわれています。
1950年に発表された、長崎市原爆資料保存委員会の報告によると、死者は約7万4千人、重軽傷者は約7万5千人と推計されています。
当時の長崎市の人口は約24万人。市民の約3分の1が、この日の1発により亡くなったのです。
「平和」の合言葉は、世界中で叫ばれています。
にもかかわらず、世界では今も絶えず戦争が繰り返されてしまっています。
今年で終戦75年目を迎える日本。
そこで暮らす私たちに、今できることは何でしょうか。
今日紹介する一冊は
『ある晴れた夏の朝』(小手鞠 るい/著)です。
本書は児童書ではありますが、大人にもおすすめできます。
本書の舞台は「原爆」の被害者であった日本ではなく、当時加害者であったアメリカ。
人種やバックグラウンドが異なる8人のアメリカ高校生が、原爆投下の是非について討論していく物語です。
それぞれの視点から、考えを巡らせる高校生たちの様が、読み手自身の考えを深める良いきっかけになるのではないでしょうか。