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今日は川柳発祥の日です。
川柳とは、五・七・五の音を持つ日本語の定型詩です。
よく似たものに俳句がありますが、俳句と川柳では持つルールが微妙に違います。
季語や切れ字が必須、自然を対象に詠み、格調の高さを表すため文語表現を用いる俳句
に対し、川柳では季語や切れ字は必須でなく、日常生活を対象にものし、主に口語表現
を用います。川柳は俳句よりもカジュアルなイメージです。
江戸時代まっただなかの1757年、8月25日。
前句付けの点者・柄井川柳(からいせんりゅう)が最初の万句合(まんくあわせ)を
興行しました。「前句付け」とは、点者の出題した七・七の前句に五・七・五の付句
(つけく)を考え優劣を争うもの。
そこで付け句の優劣を判定し、点数を付ける人のことを点者と言います。
そして万句合とは、お題をもとに公募した俳句に点者が点を付け、高得点の句を印刷
して定期的に発行する、いわば俳句大会のようなもので、宝暦(1751~1764)から
寛政(1789~1801)ころまで行われていました。
現在、川柳と言えばサラリーマン川柳がとても有名ですが、それも公募によるもの。
日本人は、250年以上も前から同じような形式で、皆一緒に川柳を楽しんでいたんで
すね。
長いこと日本人の心をつかんで離さない川柳という文化。
今日紹介する『シルバー川柳 笑いあり、しみじみあり こんにちは令和編』も、
現代の万句合と言えそうです。
この本を読めば、その魅力にせまる事ができるかもしれません。