オーストラリア・タスマニア州の動物園で、ベンジャミンと名付けられ、
大切に飼育されていたフクロオオカミが1936年の今日、しずかにこの世を去りま
した。そして、この死はフクロオオカミという種の絶滅を意味していました。
このことから本日9月7日は、絶滅危惧種に対しての理解を深めてもらう事を目的
とし、「絶滅危惧種の日」と制定されたのです。
生物の種が絶滅するという事自体は、地球上で何度も繰り返されてきた自然な
現象です。しかし近年、異常ともいえる速度で絶滅する生物が増えてきています。
これは、人間の社会活動が地球の生物環境に与える影響が、無視できないほど大
きくなっていることを表していると言えるでしょう。
あなたは絶滅危惧種ときいて、何が浮かびますか?
トキ?ニホンオオカミ?
近年の絶滅危惧種はイメージよりもずっと多く、身近です。
動物園では身近なレッサーパンダやチンパンジー、ラッコやキリンはその筆頭。
近年ではウナギやマグロも絶滅の危機が近づいているそうです。
IUCN(国際自然保護連合)が発表した絶滅の危機にある世界の野生生物のリス
ト「レッドリスト」の最新版によると、現在確認されているだけでも約3万7千種
以上の生物たちが、絶滅の危機に陥っている状況だということです。
今日は『ナショナルジオグラフィックの絶滅危惧種写真集』
(ジョエル・サートレイ/著)を紹介します。
自分達にできることはなんでしょう?
まずは、身の回りの日常にだけ目を向けるのでなく、この地球上で何が起こって
いるかを知り、意識することから始まるのではないでしょうか。
今回はこの本を紹介しましたが、これ以外にも雲の上の図書館には様々な美しい
動物たちの写真、生態系に関する本などがたくさんあります。
ご来館の際は是非ライブラリー1の部屋にある「う」の棚を覗いてみてください。