『雲の上の縁人紹介』3人目は、長年保育士さんとしても町の子どもたちを
見守り続け、現在は町の読み聞かせボランティア「絵本の小部屋」さんでも
ご活躍の、中越 光恵(なかごし みつえ)さんです。
光=中越光恵さん 雲=雲の上の図書館
雲:今日はよろしくお願いします。光恵さんは梼原のお生まれですか?
光:はい。代々梼原の家系で、母方は越知面、父方は東町の出身です。私自
身は今も暮らしている飯母で生まれました。
雲:図書館として光恵さんには、絵本の読み聞かせサークルの活動で大変お
世話になっていますね。いつ頃から読み聞かせ活動を始められたのです
か?
光:長年梼原で保育士と幼稚園教諭をやっていました。その頃から町内の読
み聞かせサークルが幼稚園に来てくれており、私も退職と同時にそのサー
クルに参加しました。
雲:たくさんの絵本を読まれてきたと思いますが、特に好きな絵本があれば
教えてください。
光:「おこだでませんように」は大好きな絵本です。子どもだけでなく、子
育て中のお父さんお母さんにもぜひ読んでもらいたいです。
雲:現役時代から退職された現在に至るまで、子どもと関わることがお好き
なんですね。
光:はい。先日は突然小学1年生の男の子から手紙を渡され、「いつも絵本を
読んでくれてありがとう」という言葉をもらいました。保育園の頃から
ずっと見ている子どもだったので、大変嬉しく思いました。
雲:一人一人の子どもを長いスパンで見られるというのは、人口3,285人
(令和4年11月末現在)の町の長所ですね。
〜
雲:さて。光恵さんには雲の上の図書館が出来る前から、町の図書室をご利
用いただいていましたね。
光:はい。小さな図書室でしたが、図書支援員さんが移動図書バスの本を毎
回たくさん借り替えてくれていたので(編注。二ヶ月に1回、400冊程度)、
よく利用していました。
雲:雲の上の図書館のような本格的な図書館が出来ると予想されていましたか?
光:いえ、全然想像もしていませんでした(笑)
雲:雲の上の図書館を利用されて、最初に感じた違いはどういったことでしたか?
光:以前は職員さんが常駐しておらず、本に貼付されている貸出カードに自分で
名前を記入する方式でした。今の図書館になってからは職員さんがプライバ
シーを守ってくれているので、安心して利用できるようになりました。
雲:当時は利用者のセルフサービスに頼る部分が多かったですね。他にはいかが
ですか?
光:この前は芥川龍之介のある短編を読みたくて、その旨を職員さんに伝えたと
ころ、たくさんある全集の中から一緒に探してくれました。自分一人ではきっ
と見つけられなかったので、とてもありがたく思いました。
雲:レファレンスは図書館サービスの基本ですが、一人一人のお問い合わせに親
身になってお応えできる、というのがこの図書館の強みかと思います。
光:また、イベントをたくさんやってくれるのも嬉しいです。町外へ移動するこ
とが難しい人でも、町内で文化的な催しに参加できる機会が増えました。
雲:光恵さんはフラダンスやオカリナなど、多くのサークルで活動されていますね。
光:はい。図書館のホールでオカリナの演奏会をしたり、芝生広場でフラダンスを
踊ったのは楽しい思い出です。
雲:絵本コーナーに関してはいかがですか?
光:絵本が充実しているのはもちろん嬉しいですが、毎週土〜月曜日にベテラン保
育士さんが常駐していて、月曜日には育児サークルを開催しているのは素晴ら
しいですね。これは今まで梼原になかったことで、保健福祉課と教育委員会が
一体となって子育ての悩みに取り組んでくれるので、お父さんお母さんは大い
に助かっていると思います。
雲:町ぐるみで子どもを育てる、という昔ながらの社会構造が、新しい形で実現で
きた好例だと思います。
光:放課後や休日には小学生から高校生まで、たくさんの子ども達が図書館に集まっ
ていますね。子ども同士が学校以外の場所で一緒に過ごすとても良い空間だと思
いますが、利用マナーは守れていますか?
雲:梼原に初めてできる公共施設ということで、当初から町内の子ども達のモラル・
マナーを育む機会として職員一同取り組んできました。私たちも一緒に子育てを
するつもりで声かけをする中で、少しづつ利用者の皆さんの意識が向上している
と感じます。
光:図書館で子や孫を見守ってくれるので、安心ですね。これからもよろしくお願い
します。
雲:本日はありがとうございました。
最後に、現在オススメの本を3冊教えてもらいました。