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今から203年前(1819年)の今日、プラド美術館が開館しました。スペイン王室の収集品を核とするプラド美術館はスペインはマドリード、プラド通りに位置します。かつて貴族やブルジョワが集う街だったこの通りの周辺には、プラド美術館のほかにも、数多くの美術館や博物館が点在しています。
そこで今日は、『建築がすごい世界の美術館』(高橋かおる// 編)をご紹介します。
12~19世紀のスペイン、イタリア、フランス、フランドルのルネサンス、バロック絵画を中核に、プラド美術館には現在3万点以上の絵画や彫刻の所蔵があり、ヨーロッパ屈指の美術館と言われています。特に有名な絵画として、エル・グレコ(El Greco)、ベラスケス(Velázque)、ゴヤ(Goya)の作品も所蔵されています。そのプラド美術館のメインの建物は18世紀スペインを代表する建築家ファン・デ・ビリャヌエバ(Juan De Villanueva)による設計でも有名です。
今日は『建築がすごい世界の美術館』(高橋かおる// 編)をご紹介します。
歴史ある美術館から近代的なものまで、世界各地の名建築美術館を視覚的に楽しめる一冊です。安藤忠雄、坂茂、SANAA、そして隈研吾という日本を代表する建築家の作品が多数掲載されています。
新古典主義の先駆者のひとりとも言われているビリャヌエバ。絵画や彫刻を展示するその建物こそ、彼の芸術作品といえるでしょう。所蔵品ではなく、建物そのものに焦点を当てたこの一冊。建物まるごとアートなのだな、と美術館の新しい楽しみ方を見つけた気がします。
美術館の中に展示されている作品はもちろん、美術館という建築物そのものを鑑賞するというのもひとつの楽しみ方ですね。