3月26日は、音楽史上で重要なドイツの作曲家、ベートヴェンの命日です。
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーベンは、ハイドンやモーツァルトと並ぶ「ウィー
ン古典派三大巨匠」のひとり。
1770年12月16日にドイツのボンで由緒ある音楽家の家系に誕生たベートーヴェンは、
幼少の頃から演奏家として才能を発揮していました。
しかしその人生は波乱万丈だったようで、10代になる頃には家計を支えるという重
役を担っていたそう。
さらに青年期には難聴を患い、30歳になる頃にはもうほとんど耳が聞こえなくなり
ました。
音楽家の命ともいえる聴力を失い、一度は自ら命を絶つことも考え、遺書まで残し
たベートーヴェン。
その絶望たるや、想像もつきません。
しかしベートーヴェンは諦めず、演奏を含めたそれまでの音楽家から作曲専業へ
完全にシフトチェンジしました。
難聴に向き合ったベートーヴェンは、そこから次々と名曲を量産していきます。
1804年から1814年までの10年間は、「エロイカ」「運命」「田園」など数多く
の楽曲を製作・発表し「傑作の森」と呼ばれるベートーヴェンの黄金期となっ
たのです。
1827年の今日、ベートーヴェンはウィーンの自宅で亡くなりました。
「諸君、喝采したまえ。喜劇は終わった」という最期の言葉はあまりにも有名
です。葬儀には2万人もの市民が参列しました。ベートーヴェンという音楽家が
当時からいかに偉大であったかが伺えます。
日本ではベートーヴェンは「楽聖」と呼ばれ、彼を偲ぶ思いを込めて「楽聖忌」
と定められました。
今日はこの一冊を御紹介します。
『ベートーヴェン』(ひの まどか/著)
ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス出版部
本書は10歳から読めるクラシック音楽の入門書です。
音楽が試聴できるQRコード付きで、ベートーヴェンの生涯を綴ります。