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今日は、二十世紀フランス幻想文学において重要な作家アンドレ・ピエール・
ド・マンディアルグ(André Pieyre de Mandiargues)の生誕日。
フランスで最高峰の文学賞”ゴングール賞”受賞者の一人もあります。
シュルレアリスムの芸術家たちとの深い交友もあり、生み出される作品は、
華麗にて耽美でデカダンス。その全てを兼ね備えた文体で独自の世界観を作
りだしました。また、三島由紀夫の戯曲「サド侯爵夫人」をフランス語へ翻
訳したことでも知られ、日本では澁澤龍彦によって訳され紹介されたことで
も有名に。
今日の一冊は「すべては消えゆく:マンディアルグ最後の傑作集」(マン
ディアルグ∥著、中条 省平∥訳)
タイトルの作品が遺作となり、自身も遺作になると断言していたそう。表題
作の他にも2編が含まれ、どれも生と死に彩られた熱く冷たく甘美な悪夢の
ような作品です。