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今日は、日本を代表する民俗学者の一人、南方熊楠(みなかたくまぐす)の生
まれた日です。和歌山県の城下に生を受け、「熊楠」の名は藤白神社より授かり
ました。
子どものから非凡な才能を発揮し、十八カ国語を話せたなど逸話にことかかな
い熊楠。科学雑誌「ネイチャー」への論文掲載、粘菌、民俗学と後世に影響を与
える多くのものを残しています。
今日の一冊は「猫楠:南方熊楠の生涯」(水木 しげる∥〔作〕)
漫画家であり”妖怪”界の第一人者、水木しげるが猫の視点を通して、熊楠の一生
を描いた本。これを読んだら大変な猫好きだった熊楠が、さぞかし喜んだことで
しょう。
ユーモラスな表現の中に苦悩や悲哀、真理が盛り込まれ、また緻密な筆致にも
圧倒されること請け合い。山々が緑萌ゆる季節のお供にぜひどうぞ。
雲の上の図書館”いろはウォール”の棚では、多くの民俗学に関する本が皆さん
をお待ちしています。ゆすはら町に所縁のある宮本常一関連の本は特に充実です。