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12月21日は、芸術家であり、美食家でもある北大路魯山人が亡くなられた日です。
1883年(明治16年)3月23日に京都府上賀茂で生まれました。幼少期は、父が自殺し、母に置き去りにされて、何度も養子に出されるというかなり激しい時期を過ごしました。そんな中でも、その後の彼を形成する経験を次々に体験し、味覚・感覚・素養を養っていきました。彼には、篆刻家・画家・陶芸家・書道家・料理家・漆芸家・美食家などといった多数の肩書がつくことになったが、それぞれの分野でその肩書に恥じない技術や見識等を持ち合わせることになった。それは、それぞれの専門家も目を見張るものであったそうです。昨今、彼の趣向はそれぞれの分野で高く評価され、私たちの物の見方に多大なる影響を与えてくれています。
今日、紹介する一冊は、『夢境 北大路魯山人の作品と軌跡』(山田 和∥著)です。
多彩な作品を生み出した北大路魯山人の芸術活動を、編年体でとらえた本。魯山人が福田大観と名乗っていた戦前の若い頃から、戦中・戦後を経て晩年に至るまで、各時代の作品と論考によってその芸術活動の軌跡と作風の変遷を一望できます。