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12月30日はハン・ファン・メーヘレンの没日です。オランダの
画家で、フェルメールの贋作の制作が有名な人物です。
メーヘレン自身の画家としてのキャリアは恵まれたものではなく、
オランダの美術界に復讐をするという目的で贋作づくりを始めた
そうです。
その贋作づくりの技法は生半可なものではなく、フェルメールの
生きていた時代に描かれた絵を落としたものをキャンバスに使った
ほか、ありとあらゆる画材の年代を当時のものに合わせた上、古さの
再現のために絵を丸めて細かいひび割れを作るなど、徹底した贋作
を作りました。
メーヘレンはこうして作った贋作を当時オランダを脅かしていた
ナチスに売りつけており、これが原因となってフェルメールの絵を
ナチスに流した売国奴という容疑で逮捕されてしまいます。
重罪になるのを避けるためにメーヘレンはここで仕方なく今まで
の贋作を告白し、売国奴から一転してナチスを騙して贋作を売った
として名声を得ました。
裁判の結果罪は当時としてはもっとも軽い禁固一年となったもの
の、刑期を前に心臓発作で倒れてしまい、亡くなりました。
今日紹介する一冊は『見るだけで楽しめる!ニセモノ図鑑』
(西谷大/編著)です。
贋作だとしても魅力を失うことのない作品はたくさんあり、
本作は日本の贋作に焦点を当てて紹介した一冊になります。
