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自然の中に潜む数の不思議。その代表的な例として有名な『フェルマーの最終定理』をご存知でしょうか?
フェルマーの最終定理とは、3 以上の自然数 n について、xn + yn = zn となる自然数の組 (x, y, z) は存在しない、という定理のこと。フェルマーの大定理とも呼ばれます。ピエール・ド・フェルマーが驚くべき証明を得たと書き残したと伝えられ、長らく証明も反証もなされなかったことからフェルマー予想とも称されましたが、フェルマーの死後330年経った1995年のこの日にアンドリュー・ワイルズによって完全に証明され、ワイルズの定理あるいはフェルマー・ワイルズの定理とも呼ばれるようになりました。
ワイルズは10歳の時にフェルマーの最終定理に出会い、数学者の道へ進んみました。研究は長らく極秘に行われ、最初に研究発表が行われたケンブリッジ大学の教室は噂が噂を呼び、黒山の人だかりだったそうです。その後も紆余曲折を経て論文を発表し、見事証明は確認されました。ワイルズは現在もイギリスで研究と後進の育成に励んでいます。
今回ご紹介する『面白くて眠れなくなる数学者たち』で、皆さんもぜひ数の神秘と、その研究に一生を捧げた数学者たちに触れてみてください。