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「プリンシプルとは何と訳したらよいか知らない。原則とでもいうのか。…西洋人とつき合うには、すべての言動にプリンシプルがはっきりしていることは絶対に必要である。日本も明治維新前までの武士階級等は、総ての言動は本能的にプリンシプルによらなければならないという教育を徹底的にたたき込まれたものらしい」
という言説からも伺えるように、日本人実業家として世界と立ち向かいながら、洒脱で上品な英国スタイルを国内に紹介した人物、白洲次郎は1902(明治35)年の今日、現在の神戸市芦屋に生まれました。
クリスチャンであった父の影響で幼少から英語に親しみ、17歳の頃には英国ケンブリッジ大学に進学します。
英国の自動車を乗り回し、貴族のライフスタイルを見聞し、学業を終えて帰国した白州はこれより経済界や政界の裏表で活躍する人となります。
細挽きのイタリアンローストのコーヒーを飲み、日本で初めてジーンズを履いた彼は晩年まで美しく豊かな生活を謳歌し、1985(昭和60)年に亡くなります。
吉田茂元首相の片腕でもあった辣腕実業家、そして稀代のプレイボーイでもあった白州の人生は、多くの著作物に取り上げられています。
この機会に是非、彼の横顔を覗いてみてください。