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1951年のこの日、東京・明治神宮外苑で行われたアメリカ独立記念日を祝うカーニバルの模擬店で、はじめてコーンスタイルによりソフトクリームが販売されたことから定められました。
今日の一冊は『鎌倉うずまき案内所』(青山美智子著)です。
カバー写真は、ミニチュア写真家・見立て作家の田中達也さんによるものです。
「鎌倉うずまき案内所」は古ぼけた時計屋の地下にあります。螺旋階段を下りた先には双子のおじいさんとアンモナイトが待っていて・・・。
ストーリーは平成が終わった2019年から始まります。「平成最後の」という言葉がつくことで心の準備ができ、ものごとが明るくスムーズに進んでいくのです。
そして、平成を6年ごとにさかのぼる短編物語。
さまざまな悩みを抱えた6人の登場人物が、繋がっている面白さもあります。
仕事を辞めたい20代男子。ユーチューバーを目指す息子を改心させたい母親。結婚に悩む女性司書。クラスで孤立したくない中学生。いつしか40歳を過ぎてしまった売れない劇団の脚本家。ひっそりと暮らす古書店の店主。
「はぐれましたか?」「ナイスうずまき!」おじいさんたちからかけられる声でふっと肩の力が抜けたり。
一瞬でその時代にタイムスリップしたかのような懐かしい気持ちになる情景描写。
ゆる~く感情移入をしながら、本を読みたい気分の方にはおススメの1冊です。
読み終わったらまた初めにもどって読んでみたくなるかもしれません。